6月19日、記憶と響きが交差する日――日付に宿る音の物語
音楽は、日付のなかにそっと記憶を残していく。 今回は6月19日にリリース・披露された3つの楽曲や出来事を取り上げ、耳から過去へと旅する小さなプレイリストをお届けしたい。日常に溶け込む“記念日”のようなサウンドを、今日という日にもう一度再生してみよう。
BUMP OF CHICKEN「オンリー ロンリー グローリー」リリース(2004年6月19日)
2004年6月19日、BUMP OF CHICKENが放ったシングル「オンリー ロンリー グローリー」は、疾走感あふれるサウンドと藤原基央のまっすぐな言葉が胸に突き刺さるロックアンセムだ。孤独と向き合いながらも希望を手放さない、その不器用な姿に多くのリスナーが共鳴した。テレビやCDショップから流れてきたあのフレーズに、自分を重ねた記憶のある人も少なくないだろう。
Foo Fighters『Wasting Light』日本武道館公演(2011年6月19日)
2011年6月19日、フー・ファイターズは『Wasting Light』を引っ提げて日本武道館で公演を行った。カセットやテープレコーダーを使ってアナログ録音されたこのアルバムは、デジタル全盛時代に反旗を翻すような存在感を放った。「Rope」や「Walk」などの楽曲が武道館に響き渡ったこの夜、ロックの原点と未来が交差した熱狂の空間が広がっていた。
宇多田ヒカル「Addicted To You」アナログリリース(2002年6月19日)
2002年6月19日、宇多田ヒカルの代表曲「Addicted To You」がアナログ盤としてリリースされた。もともとは1999年のシングルとしてリリースされた同曲だが、R&BとJ-POPを融合させたそのサウンドは今なお新鮮に響く。アナログ盤では、よりウォームで艶のある音が際立ち、Hikkiの歌声がより一層心に届く。サビの「I’m addicted to you…」のフレーズに当時の空気を感じる人も多いだろう。
6月19日、再生する記憶の鍵
BUMP OF CHICKENの衝動、Foo Fightersの情熱、宇多田ヒカルの深み――日付の中に宿る音は、人生の節々をやさしく照らしてくれる。6月19日という鍵を手に、今日は音楽で記憶の扉をそっと開けてみよう。
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