6月25日、音が記憶を揺さぶる――Billie Eilish・Arctic Monkeys・Norah Jones
音楽には、時代や感情を超えて、記憶の奥底に触れる力がある。 6月25日にまつわる3つの音楽トピックは、そんな記憶のスイッチを押してくれる出来事ばかりだ。 いま一度その瞬間を辿り、プレイリストに刻まれた記憶を呼び覚まそう。
Billie Eilish「Ocean Eyes」Spotifyで初の1000万再生達成(2017年6月25日)
2017年6月25日、Billie Eilishの代表曲「Ocean Eyes」がSpotifyで1000万再生を突破した。 当時15歳だった彼女がSoundCloudに投稿したこの1曲は、瞬く間にバイラルヒットとなり、彼女のキャリアの幕を開けた。 静謐でどこか儚いサウンドに乗せて、揺れる感情をそっと差し出すようなこの曲は、SNS世代の心情をリアルに映し出したといえる。 「Ocean Eyes」は、まさにZ世代のアンセムであり、誰かの心にそっと寄り添う現代の子守唄だ。
Arctic Monkeys「Do I Wanna Know?」公開(2013年6月25日)
2013年6月25日、Arctic MonkeysがYouTube上で「Do I Wanna Know?」のミュージックビデオを公開。 ゆったりとしたギターリフと低く囁くようなボーカルが印象的で、従来のUKロックとは一線を画すサウンドは世界中の音楽ファンを魅了した。 線がうねるようなアニメーションMVも話題となり、彼らのイメージを刷新するきっかけとなった。 この曲から始まるアルバム『AM』は、クラブカルチャーやR&B的な要素も取り入れた野心作であり、Arctic Monkeysの第二章を告げる作品となった。
Norah Jones『Come Away with Me』全世界1000万枚突破(2003年6月25日)
2003年6月25日、Norah Jonesのデビュー作『Come Away with Me』が全世界で1000万枚を突破したことが報じられた。 2002年のグラミー賞を総なめにし、その後のジャズ〜ポップスのあり方に一石を投じた作品でもある。 中でも「Don’t Know Why」は、彼女の代名詞とも言える1曲で、誰もが耳にしたことがあるやさしいメロディと、 夕暮れのように淡く柔らかな歌声が特徴的。 CDのライナーノーツまで読み返したくなるような、2000年代の音楽的原風景が詰まっている。
記憶に触れる、そのメロディ
「Ocean Eyes」が開いた可能性、「Do I Wanna Know?」が示した進化、「Come Away with Me」が灯した静かな熱―― 6月25日は、音楽が静かに、でも確かに心に残る日だった。 きっとあなたの中にも、それぞれの曲とつながる記憶があるはずだ。
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